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魔法少女まどか☆マギカのFlashゲーム開発時に意識したこと

そろそろ魔法少女まどか☆マギカのFlashゲームを5週連続リリースした件と開発時に意識した点について書いてみようかと思います。
本来なら1つリリースするたびに告知エントリ書くはずがすっかり忘れていたので全載せで。


まず、ゲームを作るにあたって重視したのが以下の4点。
 1. 原作のネタをできる限りたくさん入れ込む
 2. ツイッターなどで言及したくなるツッコミ要素を盛り込む
 3. 操作はできるだけ簡潔にする
 4. 開発の初期段階からテストプレイを心がける

以下、順に詳しく説明します

1.原作のネタをできる限りたくさん入れ込む

二次創作なんだから原作準拠でいくべき、なんて主張ではなくて原作のネタを出せば出すほどファンも盛り上がるよねという単純な話です。
特に原作に理不尽な展開があった場合などは、あえてそこを増幅したり少しだけ違った結果を織り交ぜるといったやり方でゲーム化しやすくなると思います。
これは次の項目にも関連します。


2.ツイッターなどで言及したくなるツッコミ要素を盛り込む

ちょっと邪道なのですが話のネタになるのならバグさえも利用するつもりで、開発段階で見つかってもすぐには修正せずに放置したものがあります。
ただし普通にプレイしているだけではすぐに出るものではなく、狙って出す必要があるようなものでなおかつ現象として面白いものに限りますが…
もちろん仕事でそんなことすると危険なので、担当者の方と相談した上で決めましょう。

また、結果をツイートする機能は最近どこでもやっているかと思いますが、普通にプレイしているとなかなか遭遇しないようなレアメッセージを含めておくことで、一度だけプレイしてやめたような人を再度引き戻すことができます。
3~5回程度で出るようなメッセージを含めておくと中だるみしなくてなおよし。

ソーシャル時代にコミュニケーションのネタとなる要素を入れないなんてどうかしてるよ。

3.操作はできるだけ簡潔にする

ほとんどの人はマウス操作でページにやってくるので、そのままマウスのクリックだけでプレイできるのがベスト。
また、初見で操作に戸惑った場合はとりあえず適当にクリックしてみる人が多いので画面のどこをクリックしても反応するような仕組みにしておくといいと思います。
キーボード操作でないと成立しないタイピングゲームを除き、キーボード操作を入れる場合はプレイ人数を減らす覚悟で。

4.開発の初期段階からテストプレイを心がける

デバッグの必要性とは別に面白さのチューニングという意味と、モチベーションの維持という意味があります。
特にリリース直前になると装飾など見た目でごまかされてしまうので、ゲーム性がむき出しになっているプロトタイプ段階で十分に面白いかどうか確認する必要があります。
効果音が特に顕著ですが、どこにどういった装飾を付けるとどの程度気持ち良さが増幅されるかがありありと実感できるので、次回以降の作品にも活かせると思います。

ということで、最初からあまりエフェクトやデザイン方向を作り込もうとせず、早い段階でざっくりと遊べるプロトタイプを仕上げてしまうことにしています。
「鉄は熱いうちに打て」の格言通り、作りたいもののアイデアが浮かんだ時点で手を動かし始めるとよいのですが、そう長くやる気が続くわけでもないので途中で浮かんだ補足的なアイデアは一旦横に置いています。
最初から細部にこだわっていると永遠に完成しないか、公開に至るまでやたら時間がかかって機を逸してしまうことが経験上どうしても多かったのでこういうやり方に落ち着いていますが、人によりけり?

また、開発中テストプレイを繰り返すことで「やべーこれ超おもしれー」といった自己暗示をかけ、開発モチベーションを高めています。
何度プレイしてもモチベーションが高まらないようなゲームは、どんなに作り込んでもダメなことが非常に多いためプロトタイプの時点で思い切って破棄しました。
『開発者は最もプレイ回数の多いヘビーユーザーである』
それくらいの勢いでテストプレイをしていれば、面白いゲームとして昇華できると考えています。
どうしても難易度が難しい方向に調整されるデメリットはありますが、そこはもうさじ加減なのでリリース後も反応を見ながら少しずつ調整しています。
リリースしたからおしまい、ではありません。


各ゲームの紹介と制作に至る動機や過程など

・2/13リリース
・どう考えても地面に叩きつけられて割れる確率の方が高いし、本編がどれだけ神懸っていたかゲームにしてみよう
・ゲームオーバー時にQBのドアップで本編のメッセージ言わせると面白そうだな
・寸劇はどんどん早回しすれば脳汁出るかな



・2/19リリース
・本編でひたすら逃げてたけど、逃げるゲームってそれだけで緊迫感あるからゲームにできそう
・最後使い魔踏む時に垂直降下してたよな
 →基本はジャンプゲーだけど、跳び過ぎた時のために途中で垂直降下できるシステムとかどうかな
 →このまま行くと落ちそうと判断した時点で着地点を見極めるクリックゲーに様変わりして面白い
・堅実にプレイすればそれなりに進めるが、焦ると失敗しやすいようなバランスにしよう
 →堅実といっても垂直降下に頼りすぎると魔女に追いつかれる落下速度に調整
・着地失敗したり逃げ遅れたりする度にソウルジェムが濁っていくが、道中に落ちているグリーフシードで全回復できるようにして気持ち良さを提供



・2/27リリース
・時間を止めてQB穴だらけにするだけでゲームにできそう
 →マウスの連打よりキーボードめちゃくちゃに打って穴だらけにできる方が勢い出て気持ちいいかな
 →QBのセリフひどいの多いし、どうせキーボード使うならタイピングゲームに連動させちゃえ!
・時間止めるだけじゃメリットにしかならないから、速く打ち込まないとゲームオーバーにしてみよう
・ミスタイプでソウルジェムが濁る、ノーミスで打ち切ると濁りが少し解消される
 →ノーミス狙いでじっくり打って時間止め回数を増やすのと、どっちが得か微妙なバランスにしてやれ
・残り時間と濁り度とタイピング文字の3箇所見るのは大変だけど楽しいんじゃない?



・3/3リリース
・涙さえ当たらなければソウルジェム壊れなかったんじゃ、という妄想から生まれたゲーム
・どんだけ泣いてるんだっていうツッコミ要素できそうね
・本編で杏子が隣にいるのでせっかくだから差し入れさせよう
 →差し入れそのものには当たり判定付けずに、あたった涙を増やしちゃえば初見で笑いがとれそう
 →いろんな差し入れパターンを考えるも時間がなくて結局3種類だけになりました



・3/7リリース
・3話でシャルロッテをぶっ飛ばしたシーンがペンギンバットゲームを彷彿とさせたので、そんな感じのを作ってみたい
 →本編だとさらに銃撃してるし、どうせならぶっ飛び中に追撃できれば面白くなるんじゃね?
 →サンプル作ってみたら思ったより面白かった
 →遠くにぶっ飛ばすだけより曲撃ちよろしくお手玉し続ける方が面白い気がしてきた
 →サーカスモード追加
・本編では調子に乗って××されたので、まあそういうネタは入れた方がいいよね
・ガチ狙いが難しすぎてゲームにならない
 →着弾予想弾道つけてみよう
 →普通に計算すると死ねたので、1°ずつ先に計算して誤差が一番小さくなるような角度を採用する方式に

おまけ

6週目に挑戦しようとしていたら東日本大震災が起こって放映も延期されたので諦めたんですが、最終話放映後にやっぱ作るかなと思い立って弾幕シューティングもどきに挑戦したのがこれ。

・5/28リリース
・二次創作ゲームはいっぱいあったけど、対面型の弾幕シューティングがまだ誰も作ってなくてせっかくなので以下略
・本編のキャラ特性をシューティングゲームのプレイヤー特性として落とし込む部分がめちゃくちゃ面倒くさかった
・撃破直後に被弾すると相討ち状態になるバグが開発中に見つかり、せっかくなので本編の心中メッセージを盛り込んでみたらツイート経由で再訪問する人が割といた
・シューティングゲーム作ってみたいとか虚淵さんのインタビュー記事があって、なんだかごめんなさい;;


さらにおまけ

実はプロトタイプの時点でダメだこりゃ、と判断して開発を打ち切ったゲームがあります。
リリースするだけなら強引にできたかもしれませんが、どうせ出すなら自信を持ってお届けしたかったという感じでお蔵入りになったのが以下の2つ。

さやか☆ラッシュ(仮題)
第8話ラストでさやかがエルザ=マリアと戦闘するシーン、思いっきりジャンプして空中で方向転換して突撃かますところをクリックゲームにしてみたら、あまりの微妙さ加減に即終了。
当たろうが外れようが一発で終わり感が強く、繰り返し要素を演出しづらいという判断も。

オート☆マギカ(仮題)
もうひとつは、海外のwikiにあった魔法少女と魔女の食物連鎖モデルをそのままセル・オートマトンに落とし込んで眺めてにやにやするだけのものを作ろうとしたら、どうやっても2次元隣接がよくない方向に作用して魔女が一瞬で発散しまくる結果になったので数式組み立てるのが嫌になって投げました。
もしかしたら調整次第で面白くなるかもしれないので、誰かやってみてください(そのうち再挑戦するかも)


さいごに

実はあの花のFlashゲームにも手を出そうとしていたのですが、忙しくなってきたので断念しました。
今期のアニメだと輪るピングドラムあたりがネタの宝庫ですね。

作りたいもののアイデアがなかなか浮かばない時は『動詞』を探すといいと思います。
「叩く」「逃げる」「追いかける」「押す」「飛ぶ」「投げる」「回す」などなど、あらゆるところに動詞は潜んでいるのでそれをプレイヤーとして行うゲームという切り口から入れば、あとはまあ上手く装飾すればそれなりのものができるのではないでしょうか。
面白いかどうかはまた別の話ですが;
クリックしてモノが動く、だけであればプログラム的にもさほど難しくはありません。
ゲームを作ってみたいなという人は、まずはそこから始めることをオススメしてみます。


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コメント

開発乙です。
ほむほむジャンプとTHROW THE GEM
が特に好きです。

映画化も確定したことで、これからさらにプレイヤーが増えるのではないでしょうか。

今後も楽しいゲームをお待ちしています。がんばって!

たくさんゲーム作れてすごいです。
STGおもしろかったです。
トリガーハッピーの最初にシャルロッテをふっ飛ばすところをゲームにするセンスが好きですw

バレット☆マギカのバグらしきもの見っけました
状況はほむほむ使用でワルプルギスノーマル第二段階で死亡
ピチュる直前に時止め撃ってリトライしたらスタート時の演出が入らずにかわりに時止めの爆弾が発生
爆弾の効果音が何十にも再生されてフリーズ
ドドドドドドガガガガガみたいな音が一定間隔で鳴りました

仕様ならもっと演出はいるだろう、と思ったのでバグだと判断しました
演出だったらごめんなさい

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